イギリス都市の社会地区モデル

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デーヴィス(Davies;1984)によるイギリス都市の社会地区モデルでは,住宅の種類を指標として地域類型を行っている。中でもインナーシティ内の類型には,「劣悪住宅,労働者階級」「劣悪住宅・移民」,「一間アパート,一時滞在者」,「老齢的地位」,「古い公営住宅」,「更新:公営住宅」,「更新:ジェントリフィケーション」のようにすべて住宅関連の指標である。またミドル・シティ(郊外内帯)やアウター・シティ(郊外外帯)においても「公営住宅」地区が類型化されている。いずれの地域においても,公営住宅地区は低地位・低所得を代用する用語として使用されており,住宅が社会階層と経済的地位を表す指標として用いられている。
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また森川(1982)は,ドイツのビーレフェルト市の都市構造を明らかにした 際住宅状況に関連する社会経済的因子の分布パターンが,住工混合地区などの外国人労働者の多い地区と郊外の社会住宅(Sozialwohnung)において生活保護世帯比率が高いことに関連して必ずしもセクター状の分布とならないことは,都市計画と関連した問題でもあると指摘している。
また,過去の因子生態構造を明らかにする試みとして,ショー(Shaw;1977)は19世紀の前産業都市における居住パターンの変化を明らかにし,それと工業化した都市における居住分化が量的及び質的にも異なることを明らかにした。わが国の都市に関する事例研究では,居住パターンを家族状況や社会経済的地位などの次元ごとに模式化することにより,上野(1981)は大正期の東京市における都市構造を分析した。上野の分析では住宅状況に関する変数を使用しておらず,人口の属性と世帯規模などの家族状況による都市構造の分析となっている。この時期は近代から現代への移行期にあたり,この時期において職業からみた社会経済的地位や世帯規模などの家族状況などの各次元において居住分化がみられることを明らかにした。